Cogito-Kobo  「標準旅行業約款」って、何?
本文へジャンプ

 

ー かしこい消費者(旅行会社利用者)になりましょう -
 6.「標準旅行業約款 ― 募集型企画旅行契約の部」  
                 
   
(8)   第七章 責任          c. 旅程保証
                                  これこそ旅行会社の責任といえるもの

   

  旅行会社は自分の組織が旅館やホテル、航空会社やバス会社などではないため、どんなに厳密な手配をしていても、自分の力だけで全てを旅行契約通りに実施することができない場合があります。「手配債務」とか「旅程管理債務」の限界点が常にある、ということです。具体的には航空便の変更とか、ホテルの変更とかは起こる可能性が常にあるということです。

 

  このような事由で起きる旅行契約内容の変更は、一般的には旅行会社では関与できないものですが、旅行会社は旅行日程の作成や、旅行サービス提供機関の選定を主体的に行っておりますので、旅行契約内容の重要な変更については一定の枠を設けて旅行会社が責任を果たすというのが「旅程保証」という制度です。この制度では変更事由にかかわらず、運送・宿泊機関等にオーバーフロー状況が生じた場合には、必

ず変更補償金を支払わなければなりません。

  

 補償対象となる変更は次の項目に限られます。

    ①「旅行開始日」又は「旅行終了日」の変更

    ②入場することになっている観光地、観光施設。利用予定をしていたレストラン。

      その他の旅行目的地の変更
           グリーン車が普通車になるなどの運送機関の等級または設備のより低い料

金のものへの変更

    ④ 運送機関の種類又は会社名の変更

    ⑤ 出発地、あるいは帰着地の変更

    ⑥ 国際線直行便予定が乗継便又は経由便となる変更

    ⑦ 宿泊機関の種類又は名称の変更

    ⑧ 宿泊機関の客室の種類、設備、景観その他の客室条件の変更

    ⑨ ツアータイトル中に記載があった事項の変更

 

  変更補償金はそれぞれの項目が旅行代金に対して何%に当たるかということで基準が設けられています。また、旅行開始日前か旅行開始をした後かによって率が異なっております。例えば、旅行最終日の変更の場合には旅行出発前で1.5%、旅行が始まっているときには3.0%となります。詳しくは『別表第二 変更補償金』(第29条第1項関係)

 

  さて、この変更補償金ですが支払いの限度額があります。上限は15%となっています。通常旅行会社の利益というのは5%から20%程度といわれています。20%というのはあまりない方と考えて結構です。ですから、この上限額までいくようなことがあれば旅行会社の儲けは全くない金額になるという厳しい条件です。

 ただし、旅行者から見た場合にはこの金額では非常に低く感じられるということもあります。例えばルーブル美術館に行けると思って参加したのに、このツアーでは行けなくなった。旅行代金が30万円のツアーではこの内容では1%の3000円しか変更補償金はでません。やめることはできるのですが、折角休みを申請して許可をとっているので、いまさら休みを無駄にもできない、など。こういった問題はいかにしっかりした企画や手配をしているのか、ということに関わってきます。勿論旅行会社の努力だけでは克服できないこともありますが、とはいえやはり信用ある旅行会社を選ぶことから旅は始まるのではないでしょうか。

 

  さて、損害賠償というレベルにまで問題が発生した場合にはどうなるでしょうか。

 旅行会社が変更補償金を旅行者に支払った後に、当該変更が旅行業者の責任に起因するものであることが明らかになったときには、旅行業者としては損害賠償金の問題として処理することになります。この場合、損害賠償金の支払額をすでに支払い済ましている変更補償金の額と相殺して支払うことになります。例えば、変更補償金を2万円支払った後に、損害賠償金が10万円と裁判で確定したときには、旅行業者は差額の8万円を支払えばよいことになっています。

  

  旅行者としては旅行業者から、ツアー内容が変更になりましたという連絡があった場合、あるいはひょっとすると何も連絡をしてこないところがあるかもしれませんが、そんな場合には自分が申し込んだツアー内容をよく把握しておき、どこか約束と異なっているところがないか、よく見ておく必要があります。

  折角、旅行者を保護するための旅程保証です。よく権利を理解しておきましょう。

 また、このような保証があるからこそ旅行会社を通して旅行サービスを受けることの安心感もでてくるというものです。

 

 

   
(旅程保証)
 

第二十九条 当社は、別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず、運送・宿泊機関等の座席、部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は、旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし、当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には、この限りではありません。
 

一 次に掲げる事由による変更 

イ 天災地変

ロ 戦乱

ハ 暴動

ニ 官公署の命令

ホ 運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止

ヘ 当初の運行計画によらない運送サービスの提供

ト 旅行参加者の生命又は身体の安全確保のため必要な措置
 

二 第十六条から第十八条までの規定に基づいて募集型企画旅行契約が解除されたときの当該解除された部分に係る変更
 

2 当社が支払うべき変更補償金の額は、旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また、旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは、当社は、変更補償金を支払いません。
 

3 当社が第一項の規定に基づき変更補償金を支払った後に、当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかになった場合には、旅行者は当該変更に係る変更補償金を当社に返還しなければなりません。この場合、当社は、同項の規定に基づき当社が支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払います。


 次へ                                                 目次へ
                                                                                                    おもしろ旅選びへ戻る

Copyright2004(c) Cogito-kobo  All rights reserved
     【JTB】旅館・ホテル予約         TouristVillage        日本旅行「宿ぷらざ」