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    レインツリー
「雨の木」の首吊り男
新潮社文庫  
解説:津島佑子
定価:476円(税別)
頁数:75頁(文庫版)
ISBN4-10-112615-1
  初出:1982年1月号 雑誌「新潮」
  
  

 <冒頭>
 文化人類学者のYさんから、われわれの共通の友カルロスが末期の癌で死にかけていると
聞いた。僕は一撃された。その時、自分としてめずらしく大劇場のロビーにいたのである。
僕はほとんど劇場に出むかぬが、たまたま友人の演出家のはじめてのミュージカルに誘われ
るということがあり、幕合いにそのロビーにいたのだった。


 <出版社のコピー>
  危機にある男たちを受け入れ、励ます女たち。若者を性の暴力にむけて挑発しながら、いったん犯罪がおこると、優しい受苦の死をとげて相手をかばう娘。かれらをおおう「雨の木」のイメージは、荒涼たる人間世界への再生の合図である・・・。宇宙の木でもあれば、現実の木でもある「雨の木」のイメージにかさねて、人の生き死にを描いた、著者会心の連作小説集。<読売文学賞受賞>
 <お勧め度>
 ☆☆☆☆    

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