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僕が本当に若かった頃
講談社文芸文庫  
解説:井口時男
定価:1200円(税別)
頁数:71頁(文庫版)
ISBN4-06-196382-1
  カバーデザイン:菊地信義 初出:1992年1月号 『新潮』掲載
   
 

 <冒頭>
      1
 偶然はかさなるものだ、という定まり文句を、若かった頃は − 僕が本当に若かった頃
はもとより、さらにしばらくは ー 根拠はないが確かによく起こることと捉えていた。とこ
ろがいまは、それを動かしがたいことと感じている自分に気がつく。



 <出版社のコピー>
 障害を持つわが子と妻との日常、そして夥しい量の読書。
 少年の日の記憶、生の途上における人との出会い。
 「文章を書き、書きなおしつつ、かつて見たものを
 なぞる過程でしだいに独特なものをつくってゆく」という
 方法意識の作家「僕」が綴る、表題作九篇の短篇小説。
 切迫した震える如き感動、時にユーモアと諧謔をたたえて
 還暦近づき深まる、大江健三郎の精神の多面的風景。
 <お勧め度>
☆☆☆

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