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■大江健三郎略年譜

  
    
核の大火と「人間」の声
岩波書店  
解説:なし
定価:1748円(税別)
頁数:336頁
ISBN4-00-000296-1
カバー:William Blake,Illustrations of  The Book of Job,1825より 1982年5月14日 発行
  1980〜1年頃の講演集   
    
   
 <収録作品>
  T
 1 核の大火と「人間」の声
 2 核時代を生き延びる道を教えよ
 3 「優しさ」を不可能にするものと闘うために
  U
 4 小説と現実をむすぶ
 5 ドストエフスキーから
 6 作家としてフォークナーを読む
 7 子規・文学と生涯を読む
 8 フィクションの悲しみ
  V
 9 核時代の日本人とアイデンティティー
10 核状況のカナリア理論
  
   講演草稿として書くあとがき

<冒頭>
 1 核の大火と「人間」の声
 
 わたしは大学を卒業しはしましたけれども、在学中に小説を書きはじめて、つまりは学問は途中でや
めてしまったものですから、大学時代の思い出に、また大学自体に複雑な気持をもっています。
そこで、私は東京大学のフランス文学科を出ましたけれども、卒業してから大学に戻るというか、
あらためてそこの入ったのは、ことしの五月祭に話に行ったのが、正式にははじめてのように
感じます。京都大学を訪ねましたのもはじめてで、このように教室で話をさせていただき、あり
がたく存じています。


<出版社のコピー>
 地球全体を覆う核戦争の危機、核の大火
 による滅亡をこえて、われわれはいかな
 る世界を構想することができるか、作家
 であるとともに現代に生きる一人の知識
 人として、著者は日本各地で精力的に講
 演を行った。本書はその記録である。想
 像力を駆使しての世界モデルの構築こそ
 文学の使命とする著者は、国の内外での
 反核運動の昂まりの中で、本当の「優し
 さ」に基づく「人間」の声のさらに大き
 な唱和を求めて、様々な作家の作品と生
 き方を参照しながら真摯に語りかける。

<おすすめ度>
☆☆☆★    

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