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■大江健三郎略年譜

  
    
燃えあがる緑の木
  第二部 揺れ動く (ヴァシレーション)
新潮社文庫  
解説:なし  
定価:590円(税別)
頁数:356頁(文庫版)
ISBN4-10-112619-4
カバー装幀:司 修 初出:1994年6月号 雑誌『新潮』連載
Rejoice!   大江文学 最高傑作のひとつ
   第一章 イェーツに導かれて
   第二章 「中心の空洞」
   第三章 正直いって神はあるんですか?
   第四章 気象のフィードバック
   第五章 「死に到る手続きの数学的記述」
   第六章 薔薇の奇蹟
   第七章 アレクサンダー大王のてんかん(、、、、)

<冒頭>
 第一章 イェーツに導かれて

 私たちの教会に、火急持ち出し用の大型とランクがある。一時はあからさまに焼き討ちの
ことをいってくる脅迫が続き、農場の生活棟にボヤも出たのだから、私たちの側でいうかぎ
り実際的なプログラムのひとつ。そこにはギー兄さんと関りのあった人たちの、様ざまな
ノートや手紙がおさめられている。ザッカリー・K・高安は、あらためて「屋敷」を訪れた
最初の時、私たちの教会にも、創立以来の関係文書を保存するarchivesが必要だと主張し
た。

<出版社のコピー>
村人やジャーナリズムの攻撃がつづく一方、教会では、活気あふれる伊能三兄弟や、改悛したかつての糾弾者など、賛同者が次第に増えていった。一同が展望を語り合う喜びに満ちたひととき、イェーツの詩句が響き渡る。そして再び起きた奇蹟ーーー。
しかしギー兄さんの父「総領事」が突然の死を遂げ、新築なった礼拝堂で葬儀が行われた。
魂の壮大な葛藤劇、いよいよ佳境に!
<おすすめ度>
  ☆☆☆☆☆

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