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■大江健三郎略年譜

    
孤独な青年の休暇
講談社  
解説:尾崎真理子
定価:5800円(税別)
頁数:52頁
ISBN978-4-06-509004-6
ブックデザイン 鈴木成一デザイン室 初出:1960年 雑誌「新潮」4月号掲載
現在から疎外された青年

  
 25歳の誕生日を迎えた青年の孤独、疎外感が描かれている。大江の描く青年は筆者と同年代ということが多いがこの作品でも自分と同じ年齢、そして高度な戦後教育を受けたという同じような経歴を持つ人物を主人公にしている。誕生日をモチーフにした作品としてはこの翌年に書かれた「セブンティーン」が有名であるが、この作品に繋がって行く物語性がある。
 

<冒頭>

        T 浮浪者

 冬だった、真夜中のように暗く冷たい夕暮で、体が凍えきるまで歩いても何ひとつ心を快活にする事物に出会わなかった。しかし、そお夕暮が私の二十五歳の誕生日だったのだ。街路樹も屋並も人々もすべて醜かった。とくに空がひどかった、それは汚物のような灰黒色をして斑だった。
 
 

<出版社のコピー>
 
<おすすめ度>

 ☆☆☆☆ 

   obi




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