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■大江健三郎略年譜

    
この惑星の棄て子
講談社文芸文庫  
解説:伊丹十三
定価:1050円(税別)
頁数:55頁(文庫版)
ISBN4-06-196343-0
カバーデザイン:菊地信義 初出:19990年4月号 雑誌『文芸春秋』掲載
連作「静かな生活」の2
 
   


<冒頭>
 父がある期間外国で暮すことは、私がもの心ついてからも幾たびかあった。しかしそれ
はいつも仕事のためというか勉強のためというか、父がその時どきに関心を持っている文
学者と関係の土地にひとり出かけて滞在することだった。

<出版社のコピー>
精神に機器を感じて外国滞在を決意した作家の父に、妻が同行する。残された三人の兄弟妹の日常。
脳に障害を持った長男のイーヨーは”ある性的事件”に巻き込まれるが、女子大生の妹の機転でピンチを脱出、心の平穏が甦る。家族の絆とはなんだろうかーーー。
<妹>の視点で綴られた「家としての日記」の顛末に、静謐なユーモアーが漂う。大江文学の深い祈り。
<おすすめ度>
       

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