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■大江健三郎略年譜

    
鯨の死滅する日
講談社文藝文庫  
解説:栗坪良樹  
定価:1600円(税別)
頁数:655頁(文庫版)
ISBN4-06-196164-0
表紙デザイン:菊地信義
第三エッセイ集
 著者30代のエッセイ集。
 「厳粛な綱渡り」「持続する志」につづく著者のエッセイ集。
 これも大江健三郎をよく理解するために必須の本。
 <目次>
  第一部 状況と想像力
  第二部 <沖縄ノート>以後
  第三部 アメリカ旅行者の夢
  第四部 架空聴講記
  第五部 文学者たちとぼく自身
  
<冒頭>
    この本全体のための最初のノート

 <厳粛な綱渡り>、<持続する志>につづいて、ぼくはこの<鯨の死滅する日>を刊行し
て、全エッセイ集という形式による、ぼくのエッセイ群の総括に、ひとつのしめくくりを
つけようと思う。したがって、ここからふりかえれば、ぼくの全エッセイ集は、三部形式
をそなえていたことになる。

<出版社のコピー>
  <滅びるにしても、いわば抵抗しつつ滅びのでなければ
 ならず、終末観的な想像力の発揮のうちにこと、人間の
 最終の希望はあらわれるのである。>との甦りへの願い。
 戦後、二十二歳で作家となり、今三十六歳となった著者は
 一九七〇年の時代状況と文学に対し真摯な発言を続ける。
 己の文学の軌跡十五年を”総括”し、新たな再生を期した
 三部作「全エッセイ集」の最終巻。文芸文庫版定本。
 
<おすすめ度>
☆☆☆☆

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