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■大江健三郎略年譜

  
    
燃えあがる緑の木
  第三部 大いなる日に
新潮社文庫  
解説:川本三郎 
定価:590円(税別)
頁数:407頁(文庫版)
ISBN4-10-112620-8
カバー装幀:司 修 初出:1995年3月号 雑誌『新潮』連載
Rejoice!   大江文学 最高傑作のひとつ
   第一章 『アウグスチヌス「告白」講義』
   第二章 神は不幸の苦しみを慰めない(、、、、、、、、、、、、、)
   第三章 絞首台(ギャロウズ)の諧謔(ヒューマー)
   第四章 担(にな)い・背負い・救い出す
   第五章 五百人以上の兄弟に同時に
   第六章 七十歳の両性具有者(アンドロジナス)
   第七章 魂の暗夜
   第八章 分裂
   終 章  大いなる日、義(ただ)しい者らの行進

   
<冒頭>
 第一章 『アウグスチヌス「告白」講義』

 「燃えあがる緑の木」の教会から、そしてこの森のなかの土地から私が出て行くまで、出発
の意志こそ一瞬のうちに固まったけれど、実際には五日間が必要だった。その間、足を痛め
ている私は倉の二階で寝たり起きたりだったが、胸の内には激しく動くものがあったのだ。
しばしば私はオセッチャンが「屋敷」を出ようとして、それも、二度にわたって繰りひろげ
た弁舌を、再現してみた。
 

<出版社のコピー>
教会を離れた私が性の遍歴から帰還すると、衝撃を受け障害者となったギー兄さんは、遥かに大きな存在となっていた。しかし、戦闘力を増す農場派と巡礼団の対立が深まり、巨大化と外的緊張の中で分裂の危機を迎える教会のメンバーに、ギー兄さんは最後の告白を行った。そしてその夜「緑の木」が燃えあがる!
「神」に極限まで近づき、なお新たな道を求めるライフワーク、完結編。
<おすすめ度>
☆☆☆☆☆

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