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| 若い読者のための大江健三郎ワールド 作品紹介 |
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鳥 |
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| 新潮社文庫 | |||||
| 定価:552円(税別) | |||||
| 頁数:19頁(文庫版) | |||||
| ISBN4-10-112608-9 | |||||
| カバー画:山下菊二 | 初出:1958年 雑誌「別冊文芸春秋」8月号掲載 | ||||
| シュールな短編 | |||||
| 二十歳の誕生日からかれの廻りには鳥たちがまとわりつくようになった。鳥たちと一緒に暮らすため大学をやめ、すでに一年がたつ。かれはその間自分の部屋に閉じこもっている。そこにある日心理学の研究者と名乗った男がやってくる。 精神を病んでいる青年、そしてその母親。不思議な作品である。 |
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| <冒頭> | |||||
数しれない鳥の羽ばたきが、かれを眼ざめさせた。朝、秋の朝だった。かれの長ながと横たわった体のまわりに無数の鳥がびっしりと翼をつらねあってたえまらい羽ばたきをつづけている。かれの頬、かれの裸の胸、腹、腿の皮膚いちめんを、硬く細く細い鳥の足がふるえをつたえながらおおっている。 |
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| <出版社のコピー> | |||||
| <おすすめ度> | |||||
| ☆☆☆★ | |||||
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