2006年 11月号back

やっと、涼しくというか、寒くなりつつあるこのごろ、
いい映画を見て気持ちを暖めましょう!


 

今月の映画

 9/26-10/25の間に観た23本は次の通り。
(ベスト3には溝口健二の3本は含めていません。)

<日本映画>

フラガール 
赤線地帯 
夜のピクニック
ストロベリー・ショート・ケイクス 
雨月物語 
大阪物語、
地下鉄に乗って
天使の卵

 

<外国映画>

記憶の棘 
イルマーレ
レディ・イン・ザ・ウォーター 
ザ・センチネル 
40歳の童貞男 
サムサッカー 
カポーティ
ワールド・トレード・センター 
サンキュー・スモーキング
ブラックダリア 
薬指の標本
マーダーボール
トリスタンとイゾルデ 
百年恋歌 
スネークフライト 

 

 

 

 

Ⅰ 今月のベストスリー

 

カポーティ
 フィリップ・シーモア・ホフマンの演技は凄い。どちらかといえば大きい人の印象がどちらかといえば小さい人に。キャスリーン・キーナーが演じるハーパー・リーもなかなか。きっぱり女性では、「ザ・センチネル」のエヴァ・ロンゴリア、「サンキュー・スモーキング」のマリア・ベロとあわせ、今月の3人です。

 

フラガール
 プロジェクトX的なのりで、常磐ハワイアンセンターが描かれる。ベタなお話なのに結構さわやか。李監督の持つユーモアが随所に見られる。

 

サンキュースモーキング
 アメリカ映画の面白さがわんさか。会話のテンポがいい。いわゆる知的エンターテイメントってヤツですか。息子役のキャメロン・ブライトは、「X-MENファイナルディシジョン」「記憶の棘」と注目の子役。

 

今年の日本映画、女性映画も多いですが「ストロベリーショートケイクス」
もなかなか。人物造形がちょっとステレオタイプではありますが。「スネークフライト」がB級映画まっしぐら。怖いのに見たい。蛇嫌いの人は避けるように。




今月のトピックス:最近の話題バラエティ


(つまらなければスキップ、プリーズ)

 

Ⅰ 映画祭

 

 先週の土曜日から東京国際映画祭が始まっている。調べてみると、1985年に始まり隔年開催を経て、4回目から毎年開催となり今年で19回目。バブルの絶頂期に向かって金余り現象が始まろうとしていた頃に、東急グループが始めたという印象がある。このあたりの胡散臭さが私の肌に合わなかったような気もする。しかも渋谷だったし。


 東京映画祭が始まった10/21に今年から始まったローマ国際映画祭が幕を閉じた。イタリアといえば1932年に始まったベネチア国際映画祭が世界最古を誇る。ベネチアのリド島で開催され、古くは黒沢の「羅生門」最近では北野作品と、日本映画もたびたび脚光を浴びてきた映画祭だ。カンヌ映画祭以上に芸術的作品が選ばれるとも言われてきた。それに対抗してローマ映画祭が始まったのは映画好き市長の音頭とりだそうだ。しかし、9月のベネチア、10月にローマでは素人で考えても無謀だと思える。来年以降どうなっていくのでしょうか、興味津々。

 

 映画美学校の上映専門家養成講座を卒業したのに、映画祭は殆ど参加していない。30数年のサラリーマン生活での映画鑑賞は、平日の昼間は不可、そして夜も殆どできない。ということで、映画祭は避けてきたのが身についてしまった。

 

 東京国際映画祭は世界12大映画祭の一つ、全世界的に言えば、毎日どこかで映画祭が開かれているといわれる。映画祭で賞を獲得した良い作品が日本で一般公開され、普通の日本人にも届くことを願う。

 

 

 

 

Ⅱ 地元の映画館

 

 10/5豊洲に12スクリーンを持つユナイテッドシネマ豊洲が、ららぽーとの中にオープンした。住商系のシネコンでそれほど特徴があるわけではない。オープン記念にみうらじゅんの第1回童貞映画祭なるものが企画された。オールナイトで、5本の映画を上映し、飲み物、ポップコーン付きで500円。23:25から始まった1本目が「40歳の童貞男」のノーカット版。で、500円という安さとノーカット版に惹かれてこの作品だけを見に行った。終わったのは01:10頃、それから歩いて8分ほどで家に帰った。やはり、地元の映画館は便利。

 

 

 

Ⅲ 銀座シネマポイントカード

 

 銀座にある22の映画館で6回映画を見れば1回ただで見られる。(私は4回ただになりました。)銀座シネマポイントカードは去年も行われていたが、今年は方法を変えて強制的にカードを配る方法にしたためか、7~12月実施なのに予定の60万枚のカードは9/18には配布終了したとか。映画興行の中心地にもかかわらず、映画館は増える気配も無く、回りにはシネコンの波(豊洲、お台場、木場)、ミニシアターを中心にバラエティでは渋谷に負ける。ということで銀座シネマカードが考えられたと想像するが、来年は100万枚くらいを用意して実施して欲しい。

 

 

 

Ⅳ 1000円の映画

 

 2005.2月にお送りした1000円の映画情報を再度チェック。

 

・毎月1日  ・毎週水曜日(レディースデー+男女1000円映画館)
・夫婦50割引(片方が50歳以上の夫婦)  ・シルバー割引(60歳以上)
・高校生友情プライス(高校生3人以上)

 

 夫婦と高校生はそれぞれ3年目、2年目で07年6月までの期限付き。いつの間にか、自動延長のように延長されている。桃栗3年、夫婦は結構根付いてきたのに、今年が最後と発表されている。この割引がシルバー割引のように期限無しとなるには、最後の年の実績次第とか。50歳以上の夫婦頑張れ!!高校生は全く定着していないのでは?と心配。利用した人、手を挙げてみて・・・といっても高校生にはメール送っていないが。いっそ、高校生は人数に関係なくいつでも誰でも1000円にしてあげたい!!

 

 

 

 

Ⅴ 映画会社の株主

 

 あくまで株主優待券が欲しくて、東宝とギャガの株を持っていた。ギャガは配給会社には珍しく、劇場優待券がもらえるため。ギャガがUSENの傘下に入ったのは1年前か、と思っていたら8月には完全子会社になり、株はUSENの株に変わってしまった。臨時株主総会に出て聞いていたら、ギャガは最盛期の10分の一くらいの株価になり、さらにそれが15%のUSEN株になるという。別に映画業界だけではないが、世の中は栄枯盛衰、5~10年単位で世の中は変わる。それにしても、USENもただいま正念場、株価も低い。どないしてくれるねん。





                         - 神谷二三夫 -


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