見せよう会通信

映画はいつも今が一番おもしろい!
今月のお勧めベスト!
”見せよう会通信”では
最新の映画へのご案内をしております
すべて神谷二三夫が独自の視点で
書いているものであります
皆様が映画を楽しまれる時の
ご参考にしてください

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2021年10月号  文化映画

 

 

秋分の日も過ぎ、
コロナ感染もかなり落ち着いてきたこのごろ、
心置きなく楽しもう。
そう、映画館で!


 

8/26~9/25のオリ/パラも終わり静かな秋を迎えた31日間に出会った作品は44本。
流石に芸術の秋、作品の質がかなりアップ、
邦洋画共に面白い作品が揃っています。

 

 

 

  今月のベストスリー

 

①-1 アイダよ、何処へ
第二次大戦後のヨーロッパにおける最大の虐殺事件といわれるスレブレニツァ・ジェノサイド(8000人以上の虐殺)を、国連軍の通訳として働いた女性と彼女の家族を中心に、状況の厳しさを冷静に描いている。ボスニアの女性監督ヤスミラ・ジュバニッチはこれまでにも「サラエボの花」「サラエボ、希望の街角」等を発表している。

 

①-2  MINAMATA―ミナマタ―
1971年に水俣にやってきたユージン・スミスを通して、水俣の惨状を見つめるアメリカ映画。舞台が日本だけにジョニー・デップとビル・ナイ(この二人は製作者でもある)以外はほとんど日本人俳優が演じている。キャスティング・ディレクターは奈良橋陽子。水俣の問題をこれほど真摯に描いてくれたのはアメリカのアンドリュー・レヴィタス監督、映画だけでなく絵画、彫刻なども発表している芸術家だ。

 

②-1 由宇子の天秤
テレビ局の下請けとしてドキュメンタリーを作る製作会社のドキュメンタリーディレクターの由宇子、局の意向と、真実の間で揺れる彼女の前に、地元で塾を開いている父親に関連して事件が。何が正しい事なのか、ふたつの事件の間で揺れる彼女の生き方を細かく、厳しく描く春本雄二郎監督・製作・脚本作品。見る価値あり。監督は映画館で名刺を配っていた。

 

②-2 空白
社会には色々な人がいて、近づかない方が安全という人がいる。どんな形で接しようが、勝手に解釈されてしまう。親子でいても、師匠と弟子でいても、夫婦でいても、加害者と被害者でいても、こういう人は自分の事しか、自分の方に引き付けてでしか考えない。こんな人物を古田新太がリアル一杯に演じる。下手に接触すれば、こんな男に誰がしたと責められてしまいそう。自己責任と返したい。

 

③-1 くじらびと
インドネシアのラマレラ村、人口1500人の漁村は、手作りの船と銛でマッコウクジラに挑むラマファ(銛打ち)で成り立っている。こんな漁法でクジラを獲るとは驚きだ。船に同乗して接近した画面や、空撮による映像などで魅了するドキュメンタリー。

 

③-2 ミッドナイト・トラベラー
アフガニスタンの映像作家ハッサン・ファジリは、製作した国の平和についてのドキュメンタリーが国営テレビで放映されるとタリバンから死刑宣告を受ける。出演した男性は殺された。ファジリ監督は家族(妻と二人の娘)を守るためヨーロッパへ難民の長い旅に出る。2年に渡るアフガン→イラン→トルコ→ブルガリア→ハンガリー→オランダの移動を3台のスマホで撮った映像から作られたドキュメンタリー。

 

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