2016年 7月号back

東京では、もうやめてほしいと思うほどには雨が降らない今年の梅雨、
それでも蒸し暑いのはつらいもの。
会社の帰りには別に運動しているのでもないのにズボンがくっつく。
そんな時、じっとりしていない空間の中で約2時間、それは映画館!

 

 

 

今月の映画

 

 5/26~6/25の舛添辞職を含む31日間に出会った作品は30本、邦洋比率は例によって1:3くらいでしたが、珍しくも旧作が少ない。さらに珍しくもベルギー映画が2本、どちらも空想の楽しさを満喫できる作品です。
 小さな国ベルギーはヨーロッパ的な魅力に富んだ国、そこから生まれた映画も魅力的です。昔「火曜日ならベルギーよ」という映画がありましたね。観光旅行の映画で、火曜日ならベルギーにいるという内容で、楽しめた印象が残ってます。アメリカ映画で、スザンヌ・プレシェット主演。
 もう一つ、日本映画の新作が充実! ベストスリーはすべて日本映画!!

 



<日本映画>

不思議なクニの憲法 
FAKE
ディストラクション・ベイビーズ
団地
64 後篇
クリーピー 偽りの隣人 
夏美のホタル 
葛城事件

 

 

<外国映画>

デッドプール
  (Deadpool) 
スノーホワイト-氷の王国-
  (The Huntsman Winter’sWar)
エンド・オブ・キングダム

  (London has Fallen) 
マイケル・ムーアの世界侵略のススメ
  (Where to invade Next)
君がくれたグッドライフ
  (Hin und Weg / Tour of Force) 
或る終焉
  (Chronic) 
神様メール
  (Le Tout Nouveau Testment /

   The Brand New Testament) 
サウスポー
  (Southpaw)
素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店
  (De Surprise / The Surprise)
ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出
  (A Royal Night Out) 
ヴィクトリア
  (Victoria)
シークレット・アイズ
  (Secret in Their Eyes) 
二ツ星の料理人
  (Burnt)
教授のおかしな妄想殺人
  (Irrational Man) 
マネーモンスター
  (Money Monster)
10クローバーフィールドレーン
  (10 Cloverfield Lane) 
裸足の季節
  (Mustang)
シチズンフォー スノーデンの暴露
  (Citizenfour) 
帰ってきたヒトラー
  (Er istWieder Da / Look Who’s Back)
レジェンド 狂気に美学
  (Legend)
(古)女性No.1
  (Woman of The Year) 
アダム氏とマダム
  (Adam’s Rib)

 

 

 

 

Ⅰ 今月のベストスリー

 


① FAKE
 佐村河内事件といえば、その珍しい名前とともに、耳の聞こえない作曲家が、代作者を使っての曲作り、本当は耳も聞こえるのではと週刊文春が記事にして始まった。事件が走り始めるとそれに対して疑問を呈することはなかなかに難しくなる。
 日本ではマスコミ自体が率先してその方向に突っ込んでいくように見える。ここには、読者、視聴者の求めるものを提供するという言い訳が使われることが多い。しかし、本当だろうか?単に営利を求めているだけだろうに。

 

②-1 団地

 団地には住んだことがない。もっとも似た形のマンションには住んできたが。主人公夫婦は漢方薬店をたたんで団地に移ってきて6か月、周りの人たちの噂の種になるくらいになってきた。謎がいっぱいある楽しい物語、関西弁の面白い会話、不思議なエンディング。楽しんでください。

 

②-2 64 後篇
 後篇は言ってみれば復讐劇だが、そこには痛みを抱えた被害者がその痛みを加害者に教えるという意図のみがあり、利を得ようとはしない。勿論それによって自分が解放されることはあるのだろうが。その分だけ物語的には弱いかもしれないが、映画の面白さに変わりはなかった。

 

③-1 クリーピー 偽りの隣人
 黒沢清監督の新作は殆ど傑作の域に近いと思った。映画の作り方が上手い。ホラーやミステリーで腕を磨いてきた人で見せ方の上手さは昔からだが、「岸辺の旅」でもそうだったが、普通のことが丁寧に深く作られている。後半、現場が描写されると少しばかり私の腰が引けてしまった。

 

③-2 夏美のホタル
 主人公は写真家を目指す女性、千葉の森や渓流のある田舎で生きる人々に出会う。子供の頃に父と一緒に見たホタルを探してオートバイでやってきたのだ。渓流など自然の美しい風景や、近すぎない距離で人々を映すカメラが美しい。それぞれ痛みを抱えた人たちを優しく、しかしきっぱり描いた廣木隆一監督作。

 

③-3 葛城事件
 監督・脚本は赤堀雅秋、元々舞台の劇作家、脚本家、演出家、俳優と紹介されている。次男が無差別殺傷事件を起こしたその家族は、強権的な父など問題ありだが、今の日本ではどの家庭にでも起こりうる可能性があり、怖くなるほどだ。一家離散する父を演じた三浦友和を始め、実力派の俳優陣でじっくりドラマを見せる。

 

 

 

今月の平均値は高い、面白い作品が他にも沢山あります。 

 

●デッドプール:何でもありというよりも、突っ張り切ったアメコミのヒーロー界に、斜め横から風穴を開ける変なヒーローの登場だ。またまた、改造人間で不死身ではありますが。

 

●エンド・オブ・キングダム:アメリカの次はイギリスということで、シークレットサービスがアメリカ大統領に同行し元イギリス首相の告別式にイギリスへ。大統領まで銃を持って、ここまでやるかというくらいに、アクション満載で楽しめました。

 

●不思議なクニの憲法:松井久子監督といえば、「ユキエ」「折り梅」の後「レオニー」を発表しているが、今回は憲法についてのドキュメンタリーだ。サイトには次の文章が載せられている。「独立国の主体性について考えてこなかった国家(政治家と官僚たち)も、権力におもねるばかりの大手メディアも、そして、無関心をきめ込んでいっこうに動こうとしない国民も、この日本はすべてが世界でも稀にみるほど不思議な国。」

 

●或る終焉:ちょっと微妙な映画だ。介護をして暮らす主人公は末期の患者を専門に扱う。彼が怪しい行動をするところも描かれていて素直に入り込めないのだが…。

 

●君がくれたグッドライフ:ヨーロッパでは尊厳死を認めている国がある。主人公は30代の男性、父親からの遺伝かALSを発症する。15年来友人たちと毎年行う自転車旅行でベルギーを目指す。

 

●神様メール:ベルギー人監督ジャコ・ヴァン・ドルマルの作品は、不思議な面白さにあふれている。神様はブリュッセルのアパートに住んでいて、世界をパソコンで操作している。

 

●素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店:偶然にもベルギー続き、これまた面白い。主人公は貴族の一人息子、母親が亡くなる時も素直に感情を出せなかった彼は…。見ていて面白く、裏には様々は含みがあり、ドンデンもありとお勧めです。

 

●ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出:“「ローマの休日」の8年前、史実に基づく一夜”という宣伝文句、現エリザベス女王の19歳の時の外出はヨーロッパ戦勝記念の日。ラジオからは父のジョージ6世(英国王のスピーチ)の声が流れる。面白くも品のある作品で高好感度。

 

●シークレット・アイズ:アルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」(米アカデミー賞外国語映画賞受賞)を9.11テロ後のアメリカに舞台を移しハリウッドで再映画化、アメリカ的要素をうまく取り入れている。

 

●二ツ星の料理人:シェフには芸術家的才能も必要だが、それだけでは大成しない。人に食べてもらうことを認識し、更にレストランでのサービスを意識しなければ務まらない。

 

●マネーモンスター:アメリカにはああした番組があるのだろうか?TVで投資指南というか、投資をあおり儲けようと視聴者に薦める番組。それによって損をした男が番組を乗っ取り、更に裏に隠された真実が…というストーリーは分かりやすく、思ったより楽しめた。

 

●10クローバーフィールドレーン:東西対立時代アメリカではシェルターを作るのが流行ったので、海兵隊あがりのデブ男がシェルターを作っていても不思議はない。襲ってきたのは何者か?ほとんどシェルター内の3人だけで進める物語は面白い。この男の怪しさも充分で上手い。

 

●裸足の季節:トルコを舞台にトルコの女性監督が作った映画が米アカデミー賞の外国語映画賞にフランス代表となったのはフランス資本がメインで作られたから。トルコの古い因習に驚く。

 

●シチズンフォー スノーデンの暴露:スノーデンがアメリカを逃れ香港で記者に米政府が総ての情報を盗聴していた事実を暴露した時の、そのままの映像のドキュメンタリー。衝撃的です。

 

●帰ってきたヒトラー:ヒトラーがタイムスリップして1945年から2014年に。その行動がTVで流され、物まね芸人として人気者に…というコメディだが。

 

●レジェンド 狂気の美学:60年代のロンドンの暗黒街を支配した双子のギャング、クレイ兄弟の行状を描く。

 

 

 

 


Ⅱ 今月の懐かしい人

 

☆レスリー・アガムス

 

 「デッドプール」のエンドロールでの配役表を見ていたら、Leslie Uggamsの名前が出てきた。レスリー・アガムスって、50年くらい前だろうか、NHKの「ミッチと歌おう」という番組でミッチ・ミラー合唱団と共演していたあのレスリー・アガムスだろうか?配役表ではBlind AIと出ていた。
えっ、主人公と一緒に住んでいたあの目の見えないおばあさん?元気なおばあさんだった。
 帰って調べてみると、やはりあのレスリーだったのだ。
 歌手という印象だけがあったが、トニー賞ミュージカル主演女優賞も取ったことがあり、俳優としても活躍していたらしい。こういうこともあるんですね。歌ってくれたらもっと嬉しかったが、73才の今も元気と分かっただけでもよかった。

 

 

 

 

 

Ⅲ 今月のつぶやき


●鴨川つばめの「マカロニほうれん草」を思い出してしまったのは「デッドプール」、特に主人公サイドのふたりのキャラクター、中でも小さい女の子、ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド(こういう役名だったんですね)には、ほうれん草感がたっぷり。

 

●主人公が尊厳死を求めて他の国に行く映画には、フランスの「母の身終い」があった。母が自分の死に場所を求めてスイスに行くという話だったが、「君がくれたグッドライフ」はドイツ人の30代男性が、ベルギーのオステンドに向かう。ALSに罹っていたからだが、妻、母、弟、友人たちの見守る中で最期の一部始終が描かれる。

 

●アメリカ人が驚く世界の常識を発見しに行くという「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」、結構知っていることが多かったのだが、ノルウェーの刑務所にはかなり驚いた。人間は罰しなければ更生しない、最終的に死刑だという国は人間に酷いことをしている。

 

●ボクシング映画には傑作・佳作が多いと言われる。そんな中「サウスポー」はチャンピオンが場外暴力(妻が死んだとは言え)で資格剥奪、再起を目指すという物語。いくら孤児院あがりとはいえ、チャンピオンがあんな行動、その後の対応は、あまりに嘘っぽくてちょっとしらける。

 

●“全編140分ワンカットの衝撃”というのが宣伝文句だったが、ワンカットにするために無駄も足りないものも多いと感じたのは「ヴィクトリア」、方法論だけが独り歩きか?

 

●ロンドンのLangham がシェフが三ツ星を目指すレストランになるのが「二つ星の料理人」。ダニエル・ブリュールがオーナーの息子となるのだが、このレストランはホテルの中にあり、上はホテルということは、これはあの超高級ホテル「The Langham」ということか。

 

●女性主人公ミッシェルが彼氏の部屋で自分の持ち物をスーツケースに詰め去っていくのが「10クローバーフィールドレーン」の始まり、ハイウェーを車で走る彼女に彼氏ベンからスマホに電話。その時のベンの声をしているのがブラッドリー・クーパー。声だけの出演。

 

●60年代ロンドンの暗黒街に君臨したクレイ兄弟を描く「レジェンド 狂気の美学」は、双子を演じたトム・ハーディの演じ分け演技と、当時の街の風景を楽しめるが、2時間11分は長すぎる。30分くらい短くしてすっきりしたい。ただ、雰囲気は変わるかも。

 

●コンビニ弁当を朝食を含め多くの食事で食べる場面が多い「葛城事件」を見ていると、いくら7-11が“美味しくなりました”と宣伝しても、家庭の味には負けるぜと言いたくなる。月並みではありますが、コンビニ弁当には愛情がない。



 

 

 

 



今月のトピックス : 真実はどこに?  


Ⅰ 真実はどこに?

 

 情報は流されたその時点で、何かの枠にはめられてしまう。最近政府筋の人が“メディアは公平性に注意すべし”的な警告をメディアに向けて発しているが、その内実は、“政府(国と言っていますが)にとって都合の悪いことは流すな”という訳で、この警告自体が公平ではない。無色な情報などほとんどないと言える。ある人、或いはある基準を経由した情報が我々に届いている。そうした情報は受け取る側が各自の基準で精査していかなければ、どこに行きつくか分からない。

 

 現在の日本は、一つのことに関し、どちらかの方向に進み始めるとそれに対抗するのは非常に難しくなりがちだ。しかし、どんな事柄であれ全員が同じ方向を向くなどありえないことだ。むしろ同じ方向しか向いていないことの方が気持ちが悪い。

 

 インターネットが“炎上した”という話をよく聞く。そうした炎上を見たこともないので確かなことは言えないのだが、殆どの場合、ある人物や事柄に対し罵詈雑言を浴びせるという形が多いらしい。その人物や発言をやり込めよう、閉じ込めようとの意図があるのだろう。

 

 日本人は昔から周りの人の目を気にして、周りの人たちに合わせようとする傾向が強い。今や懐かしい言葉となったKY(空気を読む)もそこから出てきている。周りと違うことをすると嫌われる、強く言えば排除されることになる。

 

 こんな風なことを考えたのは、ドキュメンタリー「FAKE」に出会ったためだ。佐村河内事件の主人公に密着、彼の言葉、行動を拾っている。この事件程主人公がバッシングを受けたものも珍しいのではないか?彼が耳の不自由な作曲家で原爆2世という悲劇性を背負っていただけに、代作者がいて、耳も聞こえるのではないかというのが事実のように扱われ、全マスコミ挙げてのバッシング、炎上状態となったのである。

 

 「FAKE」を見ていると様々なことが分かってくる。佐村河内氏は感音性難聴のために身障者手帳が発行されなかったが、実際はっきり音が聞こえる訳ではない(どうしてこれで身障者ではないのか?)のではとか、彼は詳細な指示書を新垣氏に渡していたとか、新垣氏も記事のライターである神山氏も監督のインタビューを拒否しているとか、知らないことが多く出てきた。新垣氏が今ではある種の人気者になっているとか、著作権の問題も新垣氏がサインしていないとかにも驚いた。

 

 物事には様々な面があり、一面だけを見て判断することの危うさを教えてくれる。知ってもいないことに基づいて人を非難することの恐ろしさも実感する。どこに真実があるかと考えることもなく、自分たちにとって都合の良い方向でしか物事を見ようとしない場合があるが、注意したいものだ。

 

 

 

 

Ⅱ 女性監督


 「マネーモンスター」の公開にあわせて、監督ジョディ・フォスターが来日、朝日新聞に長いインタビュー記事が載った。「タクシー・ドライバー」で少女娼婦を演じてから40年、53才になった彼女が俳優・スターではなく監督として話をしている、特に女性監督について。

 
 ハリウッドでは2010年のアカデミー賞でキャスリン・ビグローが女性として初めて監督賞を受賞、その作品「ハートロッカー」が作品賞を含め6部門を制覇した時、女性監督の少なさが話題になった。それから5年、状況はほとんど変わっていない。全作品中女性監督が占める割合は10%を超えたことがない。色々な要素があるのだろう。

 

 映画は集団製作だ。個人映画を撮るのであれば一人でできるかもしれないが、商売としての映画、商業映画を作るのであれば集団作業は避けられない。集団をまとめて作品・芸術面での責任を持つのが監督と言える。様々な局面で方針を決め指示を出さなくてはならない。集団をまとめるため権力をふるう立場にある。このあたりが女性向きではないのだろうか?本当は人を使うのには色々な方法があるはずだが、今までの長い歴史の中で男性が権力を握ることが多かった。多くの人が男性的なやり方にならされてきたのだろう。だから、その方法の方が楽なのかもしれない、しかし、それが唯一のものとは限らない。さらに、時間が不定期で厳しい仕事が多い事も体力的に女性にはきついかもしれない。これも仕事の進め方を工夫すれば十分に対応できることだろう。考えてみると、会社の仕事、そこでの出世、管理者になることに似ている。

 

 女性監督が少ないのは日本映画界にも言える。西川美和、河?直美、荻上直子、横浜聡子など若い人も出てきているので、今後に期待したいが、全体の実数では男性に水をあけられている。

 

 ジョディは27歳で初監督に挑んだ後、26年後の「マネーモンスター」で4作目だという。彼女は自分の製作したい題材が出てくるまでじっくり待つことができた。俳優としてもお金を稼いでいるからできることだ。

 
 状況的には女性がもっと進出しても不思議はない環境になってきている。キャスリン・ビグローやジョディ・フォスターの作品を見ても男性と違う点は見当たらない。映画界に関係する人たちの考え方次第で大きく状況は変わっていくだろう。

 

 

Ⅲ ヘップバーン


 久しぶりにキャサリン・ヘップバーンの作品を2本見た。
「女性No.1」「アダム氏とマダム」だ。2本とも、私生活のパートナーでもあったスペンサー・トレイシーとの共演だ。特に「女性No.1」は二人の初めての共演、この後生涯続く関係の始まりだ。

 

 私は元々キャサリン・ヘップバーンは好きだったが、この2本を見てますます気に入った。トレイシーの気持ちがよく分かる。これ程はつらつとしたヘップバーンは初めて見たという気もする。アカデミー賞の演技賞(いずれも主演女優賞)を4回受賞したただ一人の俳優だから、名作、傑作、佳作はわんさかあり、どれが代表作とはなかなか言えないくらいだ。そんな中で、今回見るまではこの2作は基本的にはラブロマンス物という情報に、理由もなく軽く考えていたのだが、とんでもないものだった。単純なラブロマンス物ではない。どちらも脚本がしっかりしている。特に「女性No.1」は外交官の娘で帰国子女そのもの、複数の言葉を操りながら各国のトップと対等に話をするというのだから、正に有能な女性というイメージそのものだ。この役をここまで真実味を持って演じられるのは彼女しかいないのでは。もっともラストは男性の価値観で描かれている。今の時代にリメイクすれば違う結末になっただろう。


 スペンサー・トレイシーも善意の人というイメージだけが強かったのだが、魅力的な男といえることが2つの作品でやっと分かった。こうして二人が互いに気に入るといかに輝くかを再認識した。

 

 

 

 


今月はここまで。
次回は梅雨も明けて夏真っ盛りの7/25にお送りします。



                         - 神谷二三夫 -


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