2021年 3月号back

 

風が少し冷たいが青空が広がる2月末の木曜日、
コロナと付き合い始めて1年が経った。
ワクチン接種も始まるようだし、
良い方向に行くことを願いながら、
今日も、そう、映画館!

 

 

 

今月の映画

 

1/26~2/25のコロナワクチン接種開始を含む31日間に出会った作品は33本。
少し本数を落としました。ひとえに作品不足が原因です。
新作だけで比較すれば邦/洋画は12/13とほぼ同数、外国映画の少なさが実感できます。
週末の興行収入ベスト10でも4週連続で10本総て日本映画という状態です。
しかもそのほぼ半分がアニメというのもバランスが悪すぎ。



<日本映画>

   12本(新12本+旧0本)

【新作】

エポックのアトリエ 菅谷晋一が作るレコードジャケット 
ヤクザと家族 The Family 
名も無き世界のエンドロール
花束みたいな恋をした 
心の傷を癒すということ 劇場版 
劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン 
出櫃 カミングアウト 中国LBGTの叫び 
すばらしき世界 
ファーストラヴ 
けったいな町医者 
モルエラニの霧の中 

あの頃。

 

 

<外国映画>

   21本(新13本+旧8本)

【新作】
キル・チーム
  (The Kill Team) 
分断の歴史 朝鮮半島100年の記憶
  (Coree, La Guerre de Cent Ans

  / Korea, The Hundred Years War) 
天国にちがいない
  (It Must Be Heaven) 
わたしの叔父さん
  (Onkel / Uncle) 
シャドー・ディール 武器とビジネスの闇
  (Shadow World) 
ジャスト6.5 闘いの証
  (Metri Shesh Va Nim / Just 6.5) 
私は確信する
  (Une Intime Conviction / Conviction) 
春江水暖
  (春江水暖 / Dwellingin The Fuchun Mountains) 
秘密への招待状
  (After The Wedding) 
ある人質 生還するまでの398日
  (Ser Du Manen, Daniel / Daniel) 
藁にもすがる獣たち
  ( Beasts Clawing at Straws)  
世界でいちばん幸福な食堂
  (Mestari Cheng / A Spice for Life) 
ウォーデン 消えた死刑囚
  (Sorkhpust / The Warden)

 

【旧作】
<女優姉妹の愛と相克>
生まれながらの悪女
  (Born to Be Bad) 
追憶の女
  (In This Our Life) 
謎の佳人レイチェル
  (My Cousin Rachel) 
レベッカ
  (Rebecca) 
カンサス騎兵隊
  (Santa Fe Trail) 
踊る騎士(ナイト)
  (A Damsel in Distress) 
国境の南
  (Hold Back the Dawn) 
断崖
  (Suspicion)

 

 

 

 

Ⅰ 今月のベストスリー

  (新作だけを対象にしています)

 

①-1 天国にちがいない
ナザレ生まれのパレスチナ系イスラエル人である監督のエリア・スレイマンの作品は、自身が映画製作に向けてナザレ→パリ→ニューヨーク→ナザレと旅しながら周りの普通の人々の生活、動きを見つめるもの。ゆっくりしたテンポの中、まるでキートンのようにごく少ない台詞でユーモアとアイロニーが共存している。

 

①-2 わたしの叔父さん
1980年生まれのフラレ・ピーダセン監督の長編2作目は2019年の東京国際映画祭でグランプリを獲得している。小津監督を映画の師と仰ぐピーダセンは画面にトヨタ車や回転ずしなどを見せながら、叔父さんと暮らす若い女性の生活を描く。

 

②-1 ジャスト6.5 闘いの証
2019年の東京国際映画祭で最優秀監督賞と最優秀主演男優賞を受賞したイラン映画。サイード・ルスタイ監督は今作が2作目の31歳、すごい迫力で描き出されるイラン社会は大きな衝撃だ。薬物依存者の集団取り締まり場面から始まる映画は、そのままのエネルギーを維持して最後まで我々を驚かす。

 

②-2  ウォーデン 消えた死刑囚
ニマ・ジャウィディ監督の長編2作目となるイラン映画。空港の隣にある刑務所が移転のため囚人等の移動をしている時、1人の死刑囚が消えてしまう。そこから見えてくるイラン社会、組織、生活、人間関係、男女関係等々が細かく書き込まれ、しかも映画としても楽しめる作品。

 

③-1 ヤクザと家族 The Family
1999~2019年の20年に渡るやくざのドラマ。かつて日本映画の真ん中にあったやくざ映画は、やくざの存在が難しくなった現在の日本にあってどういう立ち位置があるのかと、昔の設定のままに描かれるヤクザ映画を見ながらずっと疑問だったが、ここに初めて暴対法以後の状況が描かれた。

 

-2 すばらしき世界
西川美和監督が佐木隆三の「身分帳」を原案として現代に移し替えて映画化。やくざとして生きざるを得ず、13年ぶりに出所して新たな気持ちで堅気として生きようとする男を描く。彼にとって生きにくい社会、言葉とは裏腹に決して優しくない社会で苦しみながらもがく人間の表情を細かくとらえている。

 

 

 

 

 

他にも映画館で楽しめる映画が!!(上映が終了しているものもあります。)


エポックのアトリエ 菅谷晋一が作るレコードジャケット:配信の時代にあって、CDではなくレコードの売り上げが伸びているという。その理由の大きなものはレコードジャケットではなかろうか?音楽を聴きながらジャケットを見て楽しむことができる。音楽に入れ込んでジャケットデザインをする菅谷さんを追ったドキュメンタリー。

 

花束みたいな恋をした:菅田将暉と有村架純という人気スターを揃えた恋愛ものとなれば4週連続で興収1位になっても当然か。脚本の坂元裕二、監督の土井裕泰ともにテレビのドラマで活躍してきた人たち。映画は若い二人のリアルを描きフレッシュな恋物語になっている。

 

心の傷を癒すということ 劇場版:1995年の阪神・淡路大震災の際、被災者の心を診る医師として活躍した実在の精神科医を、取材に基にオリジナルストーリーとしてドラマ化、NHKで放映された4話からなるテレビドラマを劇場版映画として再編集したもの。

 

私は確信する:2000年2月にフランスで発生した女性の失踪事件、3人の子供たちを残された夫は妻殺害の容疑を掛けられ裁判にかけられる。その長女に息子の家庭教師をしてもらっているシングルマザーと、無罪を勝ち取ることで有名な辣腕弁護士が夫の無罪を勝ち取るための闘い。

 

春江水暖:1988年生まれのグー・シャオガン監督のデビュー作。映画の舞台となっている中国浙江省杭州市富陽に現在も住む。ゆったりしたペースに山水画を思わす画面が美しい。そこに住む年老いた母と4人の息子とその家族たち、孫まで含めたその人間関係は結構油っぽいが、特に後半になると山水画で油抜きされたような印象になる。若さと老練が混在しているような映画だ。

 

モルエラニの霧の中:室蘭在住の映像作家坪川拓史が5年の歳月をかけ、地元住民の協力も得て製作した室蘭に住む人々の7つの物語。大杉漣、香川京子、小松政夫、大塚寧々などの俳優に加え、多くの市民も出演している。冬の章に始まり、翌年の冬の章で終わる7章は街の周辺に拡がる自然の風景を取り入れ、そこに生きる人々の息づかいをつたえる。

 

ある人質 生還までの398日:2013年5月~翌年6月までシリアの過激派組織IS(イスラム国)の人質になったデンマーク人の写真家ダニエル・リューの実話の映画化。身代金目当ての誘拐人質事件だが、デンマークは国として身代金は支払わないという方針があった。家族たちが寄付を募り、何度も値上げされた金額を集めていく。

 

藁にもすがる獣たち:曽根圭介の同名原作を映画化したのは韓国、脚本・監督はキム・ヨンフンで彼の長編監督デビューとなっている。ヴィトンのバッグに入れられた10億ウォンを巡って、人間の欲望がはじける。入り組んだ人間たちを個性豊かにくっきり描き面白い映画になった。

 

あの頃。:と言われても、ハロプロもあややも知らないので、その意味では一般的な感慨しか浮かばないが、20~30歳の若者がアイドルに入れ込み、そのアイドルオタク的心情を仲間と語り合い、バカにしあうイベントを開催…。劒樹人のコミックエッセイ「あの頃。男子かしまし物語」を原作として映画化したのは今泉力哉監督。

 

世界でいちばん幸福な食堂:フィンランドの北部ラップランド地方、その小さな村にやってきた中国人の父と息子。尋ね歩く人は見つからず、とある食堂で…。料理人の父親が作り出す薬膳的な中国料理がフィンランドの人々を癒していく。監督はアキ・カウリスマキの兄のミカ・カウリスマキ。

 

 

 

 


Ⅱ 今月の旧作

 

<外国映画>

オリヴィア・デ・ハヴィランド追悼との副題がついた<女優姉妹の愛と相克>特集が上映された。ハヴィランドは昨年7月26日に104歳で亡くなった。「風と共に去りぬ」でメラニーを演じたのが一番有名。彼女の1歳下の妹がジョーン・フォンテイン、一番有名な作品は「レベッカ」だろう。彼女も長寿、96歳で亡くなっている。


二人はイギリス人夫婦のもとに東京で生まれている。母リリアンは舞台女優、父ウォルター・オーガスタス・デ・ハヴィランドはケンブリッジ大卒業後、先に来ていた兄を頼って日本に。大学や学校で英語を教えるとともにサッカーの指導をしていて、函館、金沢等ではサッカーの父と評価されていたらしい。

 

Wikipediaによれば、この父が芸者遊びにうつつを抜かし結婚生活は破綻、1919年には母と二人の娘だけでカリフォルニアに移り住んでいる。
ジョーン・フォンテインだけは16歳の時、父と暮らすため東京に戻り聖心インターナショナルスクールに入学、1935年に卒業している。戦後の映画雑誌では江戸っ子女優と紹介されることもあったという。


この姉妹は仲が悪かったことでも有名。一つには母親が姉のオリヴィアばかり可愛がったためと言われている。ジョーンが姉に続いて女優としてデビューするとき、母親がハヴィランドの名前を使わせず、当時の母親の再婚相手の名前フォンテインと名乗ることになった。


アカデミー主演女優賞をオリヴィアが2回(「遥かなる我が子」「女相続人」)、ジョーンが1回(「断崖」)受賞していて、アカデミー主演賞を獲得した唯一の兄弟姉妹になっている。ジョーンが受賞した年にはオリヴィアも「国境の南」でノミネートされていて姉妹で争った。

 


今回の特集ではそれぞれ4本ずつの作品を見た。


オリヴィア・デ・ハヴィランド:追憶の女謎の佳人レイチェルカンサス騎兵隊国境の南


オリヴィアは基本線良い人だが、演じた役柄の幅が広い。メラニーという清純で心がしっかりした女性から、「カンサス騎兵隊」でのエロール・フリンとロナルド・レーガンの2男優を相手に活発な女性、「追憶の女」ではベティ・デイヴィス演じる妹に夫を取られてしまう女性、「謎の佳人レイチェル」では夫が急死した後義弟に初めて会い彼と愛し合うようになる女性を演じている。今回シャルル・ボワイエの虚無ぶりを見直した「国境の南」では彼を信じる女性を演じている。

 


ジョーン・フォンテイン:生まれながらの悪女レベッカ踊る騎士(ナイト)、断崖


ジョーンにははっきりした彼女の持ち物がある。「生まれながらの悪女」という題名が上手く表している。一見すると清楚な美女で優しげだが、その陰に彼女の怖い心が見える。久しぶりに見たヒッチコックの2本「レベッカ」「断崖」はその彼女がいじめられる役で、これはヒッチコック好みの話だし、彼のクールビューティ好みは彼女から始まったのではないか。

 

 

 

 

 

Ⅲ 今月のトークショー

 

129日 ユナイテッドシネマ豊洲 「やくざと家族」 初日舞台挨拶生中継
最近、舞台挨拶生中継ありと謳う初日又は2日目の上映回が結構ある。今回初めてその場に遭遇した。1月29日は「ヤクザと家族」の初日、実際の挨拶はTOHOシネマズ六本木で行われたらしい。私が見たのはユナイテッドシネマ豊洲で、13時10分の回だった。今回全国の確か172館とかが参加したようだが、13時10分という開始時間を同じにし、終映後TOHOシネマズ六本木で行われた舞台挨拶を全国の映画館に生中継したのだ。こういうシステムでされているんだと理解した。
今回登壇したのは、右から藤井道人監督、舘ひろし、綾野剛、磯村勇斗、小宮山莉渚の5名だった。白いスーツの綾野がやたら目立っていた。話は残念ながら覚えていない。

 

 

131日 イメージフォーラム 「シャドー・ディール」ヨハン・グリモンプレ監督
現在ギリシャ在住のベルギー人監督グリモンプレと、この映画の配給会社ユナイテッドピープルの関根代表と、映画館イメージフォーラムの3か所をオンラインでつないでの監督トークが行われた。
関根氏の質問に丁寧に答える監督、武器商売、政治、金銭問題など映画同様真摯に語ってくれた。詳しく知りたい方は映画の公式サイトのNews欄で実際のトークを見ることができます。News欄の「ヨハン・グリモンプレ監督 劇場トークを公開!」をご覧ください。

 

 

 

 

 

Ⅳ 今月の映画群


①イラン映画:「ジャスト6.5 闘いの証」「ウォーデン 消えた死刑囚」
今までアッバス・キアロスタミやモフセン・マフマルバフ、アスガル・ファルハディ等の作品しか見たことのなかったイラン映画。映画祭で受賞した作品などが公開されていた。
今月の2本は強烈だ。2本共に若い知らない監督が作っている。その力強さは主に登場人物の強さに発しているが、それを強く感じさせる映画作りも素晴らしい。まるで最近の韓国映画のように、脚本段階で随分練られている印象だ。
②やくざ映画:「ヤクザと家族 The Family」「すばらしき世界
暴力団対策法、略して暴対法ができたのは1992年、その後改正も行われているが、暴力団にとって決定的な影響を及ぼしたのは都道府県の暴力団排除条例で、2011年10月には全都道府県で施行されている。これによって暴力団員の社会生活は大きな制約を受けることになり、団員でいることが難しくなった。
こうした状況を踏まえて描かれたやくざ関連映画が2本公開されている。「ヤクザと家族 The Family」と「すばらしき世界」だ。どちらの主人公も10年以上を刑務所で過ごし、浦島太郎状態で出所して厳しい社会に直面するのだった。

 

 

 

 

 

Ⅴ 今月のつぶやき

 

●ザ・クロマニヨンズとOKAMOTO’S(オカモトズ)という2つのバンドのジャケットをデザインする菅谷さんを描く「エポックのアトリエ 菅谷晋一が作るレコードジャケット」を見ていると、音楽が体に入ってくるのを待って熟考し、デザインを様々な方法でするのが面白い。バンドメンバーは“いつも一発でOK。思ってもみなかったイメージに驚く”と言っている。

 

●俳優のガエル・ガルシア・ベルナルが彼自身の役で出てくる「天国にちがいない」はエリア・スレイマン監督自身の持ち味が存分に発揮され、とぼけた味が何とも言えず心地良い。それでも、これはどのように撮ったんだろうかという画面が突如登場したりして、気が抜けない。

 

●小津安二郎を敬愛するフラレ・ピーダセン監督の「わたしの叔父さん」は、人物を暖かく見守りながらも、主人公の心も厳しく見つめている。姪と叔父の二人暮らし、毎日の同じ生活の繰り返しが言葉もなく繰り返される。二人の簡素な食事(朝、昼、晩共に)に流れるテレビのニュースの声、そこにだけ世界が入ってくるようだ。日本関連のニュースも聞こえてくる。

 

●中国が舞台で中国人しか出てこない中国語のドキュメンタリー映画「出櫃 カミングアウト 中国LBGTの叫び」が日本映画なのか?サイトを見ると監督の中国人房満満さんは留学を機に来日、卒業後日本の番組制作会社に就職したとある。その会社が製作した映画だった。

 

 

 

 

 



今月のトピックス:劇場版   

 

Ⅰ 劇場版


劇場版と言えば、テレビで放映されるアニメが映画館用に製作された場合、“これはテレビ版ではなく劇場版ですよ”という意味で付けられることが多かった。
今月見た映画でその例と言えば「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」だ。昨年9月に封切りされた京都アニメ作品が劇場を変えながらまだ上映されている。このアニメは元々テレビで放映されていたものが、映画版として作成されたものだ。初めて見た私は登場人物の関係がよく分からず、簡単には理解できなかった。
昨年公開され、すべての記録を破った「鬼滅の刃 無限列車編」にも頭に小さく劇場版が付けられているのだ。事程左様に、劇場版はアニメにつくことが多かった。

 

最近、この劇場版が劇映画につくことも増えてきた。今月封切られた中には次の例が。後ろに放映時の回数と時間、映画の上映時間を記入した。
「本気のしるし《劇場版》」名古屋テレビ 全10話 30分枠  映画 228分
「心の傷を癒すということ 劇場版」NHK 全4回 49分 映画 116分
「劇場版 殺意の道程」WOWOW 全7話 映画 120分
さらに、劇場版は付かないが、同じようにテレビドラマが編集されて劇映画になっているものもある。


「アンダードッグ」ABEMA TV 全7話 300分  映画 276分
この製作方法は映画として商品を作成する場合、問題はないのだろうか?「本気のしるし」「アンダードッグ」の2本は昨年のキネマ旬報ベスト10で4位(アンダードッグ)と5位(本気のしるし)に選ばれている。ある程度できの良い作品と言えるだろう。しかし、私にはアンダードッグの前半はほぼ要らないし、本気のしるしは余りにドッキリ部分が多すぎで不自然だった。共に長い映画(3時間48分と4時間36分)で、そこまで長い必要はあったのか?家でゆっくりDVDとかで見る分にはいいかもしれないが。

 

 

 

 

 

Ⅱ カメラ男


映画館で予告編の前に上映される「NO MORE 映画泥棒!」映像にはカメラ男が出てくる。このカメラ男が良い動きをしているのでいつも感心してしまう。体操選手か、ダンサーとしてできる人だろうなと想像する。30秒弱のアッという間の映像だが。
提供は「映画館に行こう!」実行委員会です。

 

 

 

 

Ⅲ 全面広告は金曜日朝刊


東宝が金曜日封切りを正式に発表してから約3年。新聞での映画の広告は従来金曜日の夕刊に集中的に出されていた。今もなお金曜夕刊に映画広告は載っているが、かなり減っている。映画広告の新聞掲載自体が減っていることもある。
コロナで洋画の大作が殆どないこともあり、最近映画の全面広告を見ることがなかったのだが、この1か月間で朝日新聞には次の全面広告が掲載された。
1月29日(金)朝刊:やくざと家族、花束みたいな恋をした
2月12日(金)朝刊:ファーストラヴ
いずれも金曜日、封切り日の朝刊だ。3年経ってこうした状況になったことを実感した。

 

 

 

 

 

 昔の作品が出ています


封切り日の金曜日なのに、見たい作品がなかった2月5日、暇に任せてこの日からの1週間に東京の封切館で上映される作品をチェックした。新作ではない作品が結構ありました。色々な言い訳を付けていますが。まるで名画座の番組表のような作品群は次の通り。

ラ・ラ・ランド(2016):丸の内ピカデリーでドルビーシネマとして上映
ガメラ大怪獣空中決戦(1995):丸の内ピカデリーでドルビーシネマとして上映
グレイテスト・ショーマン(2017):TOHOシネマズ日比谷
バッファロー66(1998):WHITE CINEQUINTO、新宿ピカデリー
はちどり(2018):ユーロスペース
クラッシュ(1996):シネマート新宿 狂人暴走大激突特集 4K無修正版
ヒッチャー(1985):シネマート新宿 狂人暴走大激突特集 ニューマスター版
アメリカンサイコ(2000):シネマート新宿 狂人暴走大激突特集
モンスター(1982):シネマート新宿 狂人暴走大激突特集
ヘンリー(1986):シネマート新宿 狂人暴走大激突特集
悪魔の植物人間(1973):シネマート新宿 狂人暴走大激突特集
エデンの東(1995):新宿ピカデリー ジェームズ・ディーン生誕90周年
理由なき反抗(1995):新宿ピカデリー ジェームズ・ディーン生誕90周年
ジャイアンツ(1956):新宿ピカデリー ジェームズ・ディーン生誕90周年
わたしは分断を許さない(2019):東中野ポレポレ

これはやはり作品不足が原因でしょうね。この後も同様の状態が続いています。映画館は本当に苦しんでいるようです。

 

 

 

 

 

 今年のアカデミー賞授賞式


延期されて従来の2月から4月26日になった2021年のアカデミー賞授賞式。今後コロナ拡大で再延期とならないことを祈るばかり。
今年は異例ずくめのアカデミー賞、本来はロサンゼルス地区で12月末までに公開されたものが対象だが、地区も、期限も拡大された。それで、「鬼滅の刃 無限列車編」が今月末にフロリダで公開されるらしい。暴力描写が激しいので大丈夫か?

 

 

 

 

 

 UK Walker


英国のファンサイトが最近開設されました。

 

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英国の最新情報満載のサイトです。そこのエンターテイメント欄にイギリス映画について書かせてもらっています。よろしければのぞいてください。

 

 

 

 

 

 

今月はここまで。
次号はそろそろ春が一杯の3月25日にお送りします。


                         - 神谷二三夫 -


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