2023年 4月号 アカデミー賞 結果back

 

東京で3月22日に桜が満開になるとは!
予想が外れたとはいえ、良い結果でGood!
もし、予想より遅くなったとしてもいい経験と思おう。
予想が外れても、傑作でも駄作でも楽しんでしまおう、
そう、映画館で!

 

 

 

今月の映画

 

2/26~3/25のマスクの着用が個人判断となった28日間に出会った作品は37本、邦/洋画は17/20、新/旧は32/5となりました。
日数が短く、人との付き合いもあり少し本数は減りました。



<日本映画>

   17本(新13本+旧4本)

【新作】
チョコレートな人々 
湯道 
日の丸~寺山修司40年目の挑発~ 
ちひろさん 
劇場版 ナオト,いまもひとりっきり 
Winny
零落 
シン・仮面ライダー 
魂の殺人 
妖怪の孫 
赦し 
わたしの幸せな結婚 
ロストケア


【旧作】
<鈴木清順生誕100年 映画を駆け抜ける>
帆網は歌う 
暗黒街の美女

 

<日本の女性映画人(1)―無声映画期から1960年代まで>
宗方姉妹 
母なれば女なれば 

 

<外国映画>

   20本(新19本+旧1本)

【新作】
逆転のトライアングル
  (Sans Filtre / Triangle of Sadness) 
アラビアンナイト 三千年の願い
  (Three Thousand Years of Longing) 
もう,歩けない男
  (Adam) 
フェイブルマンズ
  (The Fabelmans) 
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
  (Everything Everywhere All At Once) 
ペーパーシティ 東京大空襲の記憶
  (Paper City) 
ブラックライト
  (Black Light) 
エッフェル塔~創造者の愛~
  (Eiffel) 
オットーという男
  (A Man Called Otto) 
オマージュ
  ( Hommage)
マジック・マイク ラストダンス
  (Magic Mike’s Last Dance) 
丘の上の本屋さん
  (Il Diritto Alla Felicita / The Right to Happiness) 
シャザム!~神々の怒り~
  (Shazam!Fury of The Gods)
メグレと若い女の死
  (Maigret) 
長ぐつをはいたネコと9つの命
  (Puss in Boots: The Last Wish) 
コンペティション
  (Competencia Oficial / Official Competition) 
郊外の鳥たち
  (郊区的鳥 / Suburban Birds) 

 

【試写】
ぼくたちの哲学教室
  (Young Plato)(5月27日公開) 
生きるLIVING
  (Living)(3月31日公開)

 

【旧作】
最後まで行く
  (A Hard Day) 

 

 

Ⅰ 今月のベストスリー

  (新作だけを対象にしています)

 

① 生きるLIVING
黒澤明の「生きる」をカズオ・イシグロが脚色し、1953年のロンドンを舞台に移して語られる物語。イギリス的で控えめなユーモアもあり、明るく、しかし感動できる映画だ。志村喬の役は静かなイギリス人ビル・ナイが演じている。監督は南アフリカのオリヴァー・ハーマナス。(3月31日公開)UK Walkerには来週前半には紹介文を掲載予定。

 

② フェイブルマンズ
スティーヴン・スピルバーグ監督が自身の幼少期~青年期までを描く自伝的作品。IT企業に勤める父親の転職に従い、オハイオ州からカリフォルニア州にやってくる。ユダヤ人であるスティーヴン少年がカリフォルニアで虐められるのには驚いた。ユダヤ人差別はこんな風だったんだと教えてもらった。両親のことなど正に自伝。

 

 妖怪の孫
出かけたのは平日の昼間、新宿のシネコンで127席のシアターがほぼ満席だった。一般的にはそれほど話題になっていなかったと思うが、この混み具合は安倍元総理(題名の)の人気なのか?スターサンズのドキュメンタリー作品、監督は内山雄人、企画プロデューサーは古賀茂明。企画者の河村光庸は昨年6月に急逝、彼への献辞が画面に現れる。

 

 

 

 

 

映画館で楽しめる映画は他にも沢山!(上映が終了しているものもあります。)


逆転のトライアングル:今年のアカデミー賞の主要3部門(作品、監督、脚本)でノミネートされた作品。脚本・監督はスウェーデンのリューベン・オストルンドで、かなり練られた脚本ではあるが、作り過ぎの感もあり、それが気になると素直には楽しめなくなる。

 

チョコレートな人々:東海テレビのドキュメンタリー第14弾は豊橋にある「久遠チョコレート」とその経営者夏目浩二さんを追っている。小学校の時障害のある同級生に親切にできなかったことを反省して、パン屋を起業した時から障害者雇用を推進してきた。10年ほど経ったとき、チョコレートは温めれば何度でもやり直せることに気づき、パンからチョコレートに変え、多様な障害のある人の雇用をさらに進めている夏目さんを描く。

 

アラビアンナイト 三千年の願い:「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のジョージ・ミラー監督の新作は案外まともな3つの願いの物語。時代は現代に移して、主人公は女性の神話研究者だが。結構こった画面で、普通に楽しめます。

 

日の丸 寺山修司40年目の挑発:1967年に寺山修司が構成を担当したドキュメンタリー番組「日の丸」が放送された。街の人々に、考える時間を与えずどんどん質問するという方法でインタビューするドキュメンタリー。確かにこんな方法のインタビューを見た気がする。同じ方法で今回もインタビューする映画。あの当時と今で、日本人の日の丸に対する考え方は変わったろうか?

 

ぼくたちの哲学教室:北アイルランド・ベルファストにあるホーリークロス男子小学校を舞台にしたドキュメンタリー。小学校で哲学なのは、学校長が哲学の先生で、小学生でも分かる言葉で哲学の話をするから。しかも、彼らに考えさせるように導いていく。道徳を一方的に押し付けるよりは余程良いかも。(5月27日公開)北アイルランドが舞台の映画で、UK Walkerで紹介しようかと見せてもらいましたが、紹介はあきらめました。

 

エッフェル塔~創造者の愛~:1889年に開催されるパリ万博の目玉として何を建設するかのコンペが1886年に行われたというのに驚く。調べると1886年6月3日の最終コンペでエッフェル塔が選ばれ、1889年3月30日に完成というから2年2カ月5日間で作られたということだ。映画で描かれたエッフェルの恋より、こちらの方に驚いた。

 

オマージュ:韓国の女性監督シン・スウォンが描いたのは、高校生の息子がいる女性監督ジワンが60年代に活動した女性監督ホン・ジェウォンの映画「女判事」の修復を依頼され、欠落していた部分について調べていくというフィクション。現代でも映画製作における女性の地位の低さ、不安定さはそれほど改善されたとは言えない。スウォン監督は、かつて輝きながら消えていった女性映画人へのオマージュとしてこの作品を作ったという。

 

ちひろさん:熱狂的支持者がいるという同名漫画(安田弘之作)からの映画化。監督は日本のホン・サンス(恋愛ものが得意)今泉力哉、主演は有村架純。今は弁当屋で働く元風俗嬢ちひろさんを主人公に、今回は恋愛劇ではなく、ふんわり天使による癒しの物語。

 

丘の上の本屋さん:ローマから北東に約200㎞にあるチヴィテッラ・デル・トロント(サイトで調べました。今月のつぶやき参照)にある古本屋は、リベロという名の老店主が本を読みながら店番している。やってきた移民の男の子に読んでごらんと本を渡す。イタリアのユニセフと共同製作された、心温まる作品。

 

劇場版ナオト、いまもひとりっきり:2015年の「ナオトひとりっきり」は残念ながら見ていない。中村真夕監督による続編である「いまも…」は福島第一原発から12kmのところにある富岡町で一人暮らすナオトをさらに追い続けたドキュメンタリーである。

 

Winny:当時報道されていただろうWinny事件のことは憶えていない。この映画を見ながら、色々なことを考えた。1970年生まれの金子勇さんは小学生の頃からコンピューターのプログラムに興味を持ち、2002年にファイル共有ソフトを開発・公開した。少しでも社会に役立てばと。しかし、このソフトを利用して映画、ゲーム等が違法にアップロードされ、それを違法コピーした人たちが逮捕される事態となり、金子さんも逮捕された事件。

 

零落:竹中直人の映画監督としての10作目は、浅野いにおの同名漫画の映画化だ。サイトの監督のコメントに『浅野いにおが描いた《零落》を絶対に映画にする!それだけの思いでぼくは一気に走り出した!うおー!!!』とあった。入れ込んでますが、結構冷静に美的映画になりました。

 

シン・仮面ライダー:庵野秀明のシン・シリーズ3作目。シン・ゴジラで始まり、シン・ウルトラマンでは監督はしなかったものの製作、企画、脚本に関わり、今回はシン・ゴジラと同じく監督、脚本を担当している。シン・はかつての作品を大人の鑑賞に堪えられるレベルで作るのが基本ポリシーだろうか?アクションの描写でコマ落としが激し過ぎてちょっと残念、反対にチープ感というか昔のテレビ風が出ていてよいとも言えるが。

 

メグレと若い女の死:メグレと言えばジョルジュ・シムノン(フランス人ではなくベルギー人と初めて知った。)のメグレ警視シリーズの主人公。1929年~72年で100編以上書かれ、映像化作品も多い。久しぶりの映画のメグレを演じたのはジェラール・ドパルデューで、その巨体がメグレそっくりとか。監督はパトリス・ルコント、「髪結いの亭主」などの監督だ。二人とも日本でいう団塊世代。

 

長靴をはいたネコと9つの命:アメリカからやってきた大人も楽しめるアニメ。昔から猫には9つの命があると言われる。長靴をはいた猫プスは今まで8回死に、今は9つ目で最後の命・・・。狼のウルフ、元カノ猫のキティ、猫まね犬のワンコ、ゴルディと3匹のクマなどの登場人物で楽しませる。

 

コンペティション:スペイン・アルゼンチンの合作で監督はガストン・フォプラットとマリアノ・コーンという二人のアルゼンチン男性監督、ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスというスペインのスターにアルゼンチンのオスカル・マルティネスが共演して、結構辛口で映画界の裏側を描く。

 

赦し:17歳の時クラスメートを殺してしまった女性、7年後の裁判が描かれる。監督はアンシュル・チョウハン、北インドで生まれ、陸軍士官学校で訓練を受け、大学で文学士を取得後、アニメーターとなり、2011年に東京に拠点を移したという人。欠点もある映画だが、問いかけてくるテーマは重い。

 

ロストケア:葉真中顕の小説「ロスト・ケア」(小説は・あり)から前田哲が脚本・監督した映画。“松山ケンイチ×長澤まさみ 初共演の二人が入魂の演技で激突する、社会派エンターテイメント”というのが映画の売りである。激突だからか、社会派だからか、いずれにしろぎこちない演技がちょっと目立つ。肩肘張り過ぎか?

 

 

 

 


Ⅱ 今月の旧作

 

<日本映画>
渋谷シネマヴェーラの特集<鈴木清順生誕100年 映画を駆け抜ける>清順の映画はあまり見たことはなく、今回も2作品しか見ていない。その題名は「帆網は歌う」「暗黒街の美女」と、なんだかいい加減さが漂うものであるし、美女は何処に出て来たんだと言いたくなる。内容と併せて、このいい加減さが、名前が認知される前の清順のプログラムピクチャーとしての良さなのではないかと思わされた。

国立映画アーカイブの特集<日本の女性映画人(1)―無声映画期から1960年代まで>で2作品を見た。「宗方姉妹(むねかたきょうだい)」は小津安二郎が、初めて松竹以外で撮ったもので新東宝作品。かなりモダンな映画。アメリカ滞在3か月後の帰国パレードで投げキッス連発などで大バッシングされた田中絹代の再起作でもある。高峰秀子が明るい妹役。女性映画人としては鈴木伸さんという女性スクリプターが付いた。彼女は新東宝の文芸映画を一手に担当したという。

 

 

 

 

Ⅲ 今月のつぶやき 

 

●アンドレア・ボッチェリのファンなら驚くこと間違いなしの「アラビアンナイト 三千年の願い」。エンドロールが流れる時、ほとんどボッチェリの歌声が聞こえてくる。歌い方はボッチェリだが、それにしては声が若い。で、文字を追っているとMatteo Bocelliが歌っていると判明。調べてみるとアンドレアの息子(1997年10月8日生まれ)と分かった。更に映画にも出ていたことが判明。役名はムスタファ王子となっていたが、思い出せない。

 

●スピルバーグはアマチュア(そんな意識はない若い頃)として撮っていた頃から、その作品で多くの人を集めていたんだと教えられた「フェイブルマンズ」。ちょっと変わった母親の恋愛のことまできっちり描いていたのも感心した。

 

●イタリアで丘といえば丘が続くトスカーナが思い浮かぶが、トスカーナよりちょっと丘が高いかなと思った「丘の上の本屋さん」。サイトで調べるとチヴィテッラ・デル・トロントという村と判明。Wikipediaには『イタリア共和国アブルッツォ州テーラモ県にある、人口約4,900人の基礎自治体(コムーネ)』とある。ローマから北東に約200㎞にある村は、「イタリアの最も美しい村」協会の一つ。1982年に結成された「フランスの最も美しい村」の影響を受けて各国に作られた協会のイタリア版である。ちなみに「日本で最も美しい村」連合もできている。

 

●この映画の予告編を見る都度、何かの広告かと思っていた「Winny」。始まってすぐ驚いたのは「KDDI Pictures」と出てきたことだ。KDDIが映画製作に乗り出した?映画を見て、その内容からこの映画を作りたかったことは理解できたが。

 

●この映画に何故小学校高学年の6人と見守り役の親1人の7人が見に来たのだろうと気になった「ロストケア」。予告編終了の開始ぎりぎりにどやどやと入ってきて、しかも飲み物とかポップコーンとかが各自に配布され、初めは話し声もあり、最後まで何やかやとうるさいのだった。春休みになって、うるさい子供たちをまとめて面倒見ようと思った親が、意識高い系の人だったのだろうか?

 

 

 

 



今月のトピックス:アカデミー賞 結果  

 

Ⅰ アカデミー賞 結果

 

第95回アカデミー賞の授賞式は3月12日にドルビーシアターにて行われた。
とりあえず主要6部門の予想がどうであったか見てみよう。


作品賞:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
 予想は「トップガン マーヴェリック」としていたので、ハズレ。


監督賞: ダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
予想はスティーヴン・スピルバーグ「フェイブルマンズ」だったので、これもハズレ。


主演男優賞: ブレンダン・フレイザー「ザ・ホエール」
予想はコリン・ファレル「イニシェリン島の精霊」で、これまたハズレ。


主演女優賞: ミッシェル・ヨー「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
予想はケイト・ブランシェット「TAR(ター)」で、4連敗。


助演男優賞: キー・ホイ・クァン「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
ここに来て初めて予想通りの結果全敗は免れた。


助演女優賞: ジェイミー・リー・カーティス「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
 助演に入り、連続勝利。


ということで、最後に助演部門男女とも予想的中となり、6部門中2部門、つまり33.3%の的中率となった。

 

今回のアカデミー賞は「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が7部門で受賞の圧勝となった。上記予想で記した5部門に加え、脚本賞と編集賞を獲得している。上記6部門に脚本賞、脚色賞を加えた8部門が主要8部門とされていて、その内の6部門を「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が手にしたことになる。これはアカデミー賞史上初という。それほどにこの作品が強かったということになる。本当にそれでいいんかいと言いたくなる。特に作品、監督、脚本には大いに疑問。(次のエブ・エブ騒動参照)


4部門で受賞した「西部戦線異状なし」が続く。1931年のアカデミー賞作品賞受賞の同名作品のリメイクで、ドイツ人監督(エドワード・ベルガー)によるドイツ語の映画でNetflix製作らしい。残念ながら映画館では見られない。

日本人で唯一ノミネートされていた「生きるLIVING」のサー・カズオ・イシグロ(イギリス国籍ではありますが)の脚色賞は、残念ながら「ウーマン・トーキング 私たちの選択」のサラ・ポーリーに敗れて受賞はならなかった。

 

 

 

 

 

Ⅱ エブ・エブ騒動


アカデミー賞7部門受賞(しつこいか?)の「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」は、日本では3月3日に封切りされた。
この題名は日本人にとってあまりに覚えにくいと思ったのだろう、配給元のGAGAは予告編にも「エブ・エブ」の略称を入れて流していた。確かに覚えにくい、覚えられない。アメリカからの情報では超面白いという評判だった。この情報に接して見てみたいと思った人も多かったのでは。さらに、アジア系の主人公たちであることも注目されていたのである。


日本での成績は、3月3日からの週末興業成績で5位だった。3週目となる3月17日からの週末成績でも6位となり、日本時間3月13日にはアカデミー賞が発表されていたが上に行くことはなかった。現在の日本の興収成績は日本映画に傾いていて、外国映画の興行は弱い傾向が続いているから、仕方がないことかもしれない。もっとも動員数と興収では前週を上回っていたらしい。


3月5日には私も見ているが、殆どついていけない内容だった。マルチバースの話ということは知っていたが、話についていけない。下ネタの笑いも下品なだけ。基本的に話自体が分かるようにはできていない。話の内容を熟知した作り手(当然だ)が、まるで自分たちだけ分かればいいやと思って作ったのかもと感じた。見る側からは作り手の横暴としか思えない。こう感じたのは自分が現在の映像状況についていけてないためかもしれない。若い人たちは完全に理解して笑っていたのかも、笑い声は聞こえなかったが。しかし、海外での評判は高く、現にアカデミー賞では7部門で受賞している。どこか見落としているところがあるんだろうかと、16日に再見した。しかし、新しい発見は何もなかった。


もしこの映画が、映画の未来ということであれば、わたしの未来は暗い。まあ、こうした映画を避けるようにすればいいのだが。
映画が配信になって、何度も、しかもスローで見直しができるようになれば少しは理解が進むかもしれないが、それを作品と言えるだろうか?

 

 

 

 

 

 

Ⅲ ジェラール・フィリップ 最後の冬

 

彼の命日である11月25日から始まったジェラール・フィリップ映画祭は暫く前に終わってしまったが、その時期に発売された本「ジェラール・フィリップ 最後の冬」をやっと読み終わった。


驚いたのは11月5日から29日まで、日記のように毎日の状況が書かれていたことだ。しかも、これを読むと彼の舞台や映画のことがよく分かる(或いは、ある部分は分からない)のである。


博識を活かしてこの書物を書いたのはジェローム・ガルサンというフランスの作家、ジャーナリスト、1956年パリ生まれと言う。

 

 

 

 

 

今月はここまで。
次号は、GWを間近に控えた4月25日にお送りします。


                         - 神谷二三夫 -


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