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2022年(令和4年)8月28日

 

 

 マイクロバス横転事故対応体験談(メキシコ)その1

 

 

 かなり時がたったので思い出しながら書いてみました。

 事故が発生したのは、海外旅行の企画商品部門が日本交通公社から分離独立して子会社JTB World Vacations(1988年)として設立されてからわずか数ヶ月後の7月9日(日本時間)でした。このツアーは添乗員が付かない"現地日本語ガイドと参加者6名"構成のルック(パッケージツアー)でした。

 ツアーはメキシコ東端に位置するユカタン半島にあるリゾート地カンクンビーチと世界遺産マヤ文明の遺跡チチェン・イッツアを観光する当時人気の出始めた旅行でした。4泊6日で内容が充実した日程です。事故はユカタン半島の西側の都市メリダから東にあるカンクンに向けて移動する途中に発生しました。

 西から東への移動は結構単調な道中が続きます。ついつい車はスピードをあげてしまう道路です。この時も、マイクロバス運転手は少しずつスピードを上げたようです。そして一瞬の居眠り運転でマイクロバスが道からそれて、横転したのです。なんと、ドライバーは怪我はしてなく、さらに驚くべきことですがその場から客を置き去りにして逃げ去ってしまったのです。

 事故に遭った日本語ガイドと団員6名は一人の重傷者を除いて「軽いむち打ち症」でした。ガイドが救急車を呼ぼうとした時、偶然にも大阪発のルックで"添乗員付きカンクンツアー"の大型バスがこの事故を発見してくれ、援助してくれたのです。そのおかげで日本では事故報道がなくすみました。今では考えられないことですが。旅行会社としては非常に幸運(?)なことでした。私が派遣されたのは重症者を無事に帰国させるためでした。

 日本は土曜日で私は休みでした。当日、出勤していたアメリカ部長が総務部長、そしてご相談室長と協議の結果、ツアーの運営管理をする部門の責任者(課長)であった私を適任と決め、総務部長より自宅に出張要請の電話が入りました。出発は翌日曜日です。現地に持って行く現金(携行金)もなかったのですが、当時役職者は全員ダイナースカードを持っていましたので、支払い関係はすべてカードで対応するればよいということでやりくりしました。私のメキシコでの宿泊ホテルはすでに手配済で、航空券はすぐに会社が用意し、成田空港事務所でピックアップせよとのこと。なお、万が一を考慮して重傷者のご家族(お嬢さん)が同行することになりました。

 重症者のケガの状況は背骨の2か所の骨折。かなり重い症状のため動かすことで命に係わる可能性があること、激痛を抑えるためモルヒネを投与していること等現地医師から告げられました。寝たきりとなった患者を動かすときの注意を聞き、さらに時間経過とともにモルヒネは長時間連続していては利かなくなるなどの注意点も聞きました。長時間となる日本までの飛行を考えると緊張が続きます。

 次回に続く・・・。