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Cogito-Kobo  おもしろ旅選び   旅行会社への就職ガイド
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17  旅行会社以外の観光産業で働く
 

観光産業として旅行会社が最初にでてきますが、旅行会社以外にも観光にかかわる産業は数多くあります。旅行会社もしくは、その周辺で働きたいとお考えのひとには次のような業種があります。

(1)ツアーオペレータ

 

これは旅行会社の延長と言ってもいいでしょう。旅行会社にとってはもっとも大切なパートナーです。やっていることは、海外での旅行の手配です。旅行会社が営業をして、海外にお客様を送りだすことになった場合、海外のホテルやバス、ガイド、食事の手配などの仕事を受け持ちます。
あれ、それって、旅行会社が自分でやっているのではないの?と思われる方も多いかと思いますが、大手旅行会社でも大半の仕事は別の“ツアーオペレータ”というところに委託をしています。
また表記上は「現地支店」という名称を使っていても、海外支店を現地法人化しているところがほとんどです。これはバスとかホテルとかを販売をするような仕事(営業)をした場合には、それぞれの国の税制の問題があったり、あるいは現地支店の運営費用を捻出するために別の組織にすることになるからです。そういったものも含めて海外での手配を一手にひきうけているところが“ツアーオペレータ”です。

 

代表的な会社としては「ミキツーリスト」「アールアンドシーツアーズ」があります。両社とも社員数は300人を越える大規模な会社です。

 

具体的な仕事としましては次のようなことをします。

 

  @旅行会社から依頼された旅行内容(手配内容)にそって見積を行う。

 

  A受注ができた場合には、見積にそって手配を行う。

 

  B現地(海外)では、ホテル、バス、レストラン、ガイドなどの用意をする。

 

  Cお客様をお迎えし、旅行を円滑に運営する。

 

  D旅行終了後、旅行会社に費用を請求する。

 

このほかにも、E現地の情報を収集して、旅行会社への企画提案をする、などもあります。

 

海外旅行を支える重要な仕事をしていますが、お客様に直接ツアーオペレータとして接することは少なく、あくまでも旅行会社の“現地引き受け会社”としての役割のため、下請け的なイメージがあります。最近では、ツアーオペレータも「旅行会社登録」を取り、自分のところで直接お客様との取引をはじめるようになってきました。次第に旅行会社の領域に参画するようになっております。

 

日本には「社団法人 海外ツアーオペレータ協会」という組織がありますので、そちらの方から情報を収集することができます。

 

海外ツアーオペレータ協会  

 

海外に住んで働きたいという希望を持っている人にはいい仕事であります。

 

ただし、一部の大手ツアーオペレータを除き、一般的には給与・労働条件などはよくないです。この仕事では外国語(主に英語、また現地の言葉)が必須になります。

 
 
 

(2)添乗員

 

添乗員をやってみたいと思う人は大勢いるかと思います。大勢のお客様を連れて機敏に働いている添乗員の仕事はなかなか格好のいいものです。

 

添乗員になる場合には二つの方法があります。

 

  @旅行会社の社員になって、営業の一環として添乗業務をする。

 

  A添乗員の専門会社に所属して、添乗のみで生計をたてる。

 

@の方法は一般的ですし、生計という意味では無難な選択になります。まず、旅行会社に就職をする。お客様に営業をし、その中で添乗をしてゆく、というケースです。ただし、近年は営業という仕事と添乗という仕事を分離する傾向が進んでいます。営業をして受注をしてきても、自分では添乗をせずに専門の会社に依頼をする、ことが多くなっています。

 

こうなってきた理由は、ひとつは添乗にでてしまうとその間は営業ができなくなり、売上が落ちるということ。もうひとつは添乗と言う仕事が非常に難しくなってきており普段営業をしているだけではノウハウが身につかなくお客様の要望に応えられなくなってきている、ということもあります。昔と違って今のお客様はほとんどが何度も海外旅行を経験されているひとばかりです。そのような目の肥えたお客様の満足度をあげるには、添乗になれた人、専業でやっている人、ということになってきた、ということです。

 

ですから旅行会社に入り、団体営業をバリバリやっているからといって、お客様と一緒に出かけることが多くなるとは限りません。むしろ優秀なセールスマンは営業に専念しているといっていいでしょう。

 

ちなみに添乗をするということだけであれば資格は必要ありません。ただし、募集型企画旅行(いわゆるパッケージツアー)の添乗をするときにのみ、次の資格が必要になります。

 

    ・国内旅程管理主任者 (国内のみ添乗可)
 
   ・一般旅程管理主任者 (国内、海外とも添乗可)

 

やはり添乗をやりた、という希望を持っているひとは、専業の添乗員派遣業者(会社)に所属することをお勧めします。

 

具体的には次のような会社があります。

 

  ツーリズム・エッセンシャルズ 東京都   

 

  JTBサポートインターナショナル  東京都(JTB系) 

 

  潟cーリストエキスパーツ  東京都(近畿日本ツーリスト系)  

 

  潟tォーラムジャパン  東京都
 
  潟Rープサービス  東京都(農協観光系)
 
  潟Gコールインターナショナル 東京都
 
  潟Wャッツ 東京都(日本旅行系)
   
  ダイヤモンドシステム  東京都
 
  日本通運ビジネスサービス 東京都(日本通運系)
   
  潟Aドバンス 愛知県
 
  轄繼}トラベルサポート 大阪府(緩急交通社系)
 
  シモデンスタッフサービス  岡山県
 
  潟激Uミ  福岡県
       

 

この他にも沢山ありますので、社団法人日本添乗サービス協会を参考にしてください。

 

  社団法人日本添乗サービス協会  

 

添乗という仕事のメリット、デメリットには次のようなことがあります。

 

 <メリット>

 

  @常に旅行ができる。
  Aいろいろなところに行けるチャンスがある。
  B様々な人との出会いがある。人と知り合うことが好き“
   というひとにはいい仕事。
  Cお客様の面倒をみますので、感謝されることが多々ある。

 
 

 <デメリット>

 

  @お客様の要望は多岐にわたるため、きめ細かく対応することは難しく、
   疲れる仕事。
  A旅に事故、危険はつき物。スケジュール変更などもあったりして機敏に対応をしな
   ければならないが、かかる費用についてお客様と旅行会社の間にたって判断をしな
   くてはならない。

  B労働時間は一応決まってはいるものの、実際は24時間気の休まる間がなく、
   体力・気力勝負。

  C生活が不規則になる。
  D待遇がよくない。特に給与が低い。

 

  

 

 日本添乗サービス協会のHPでは平均的添乗日当の目安を次のように出しています。

 

     国内添乗   概ね 7,000円〜12,000
     海外添乗   概ね 8,000円〜25,000

 

これだけでもかなり幅がありますが、実際には経験度合い、お客様の評価なども含めてもう少し幅があるようです。ただし上の方の日当がもらえている人はほんのわずかでしかありません。
また、年間に仕事ができる日は180日くらいですから、添乗とその前後にでる打ち合わせのための日当では年収はかなり低いと想定しておいた方がいいと思います。
なるときには覚悟をしておいてください。
それと生活が不規則なため大勢の人と知り合うことは多いものの、「出会いは意外と少ない」ということも言えます。
女性添乗員に独身が多いのですが、みなさん出会いがないから、と言っています。(これは個人の問題かも知れませんが)

 

  


(3)観光ガイド

 

これには2種類あります。

 

    @海外で日本人のお客様をお迎えし、現地を案内するガイド

 

    A日本において外国人をお迎えして、外国語で案内をするガイド

 

@については、ツアーオペレータ会社に所属してそこで働くことになります。いきなり日本にいて外国のガイドになれるわけではありませんので、まずは外国に行くことから始まります。それぞれの国で労働できる資格を取り、次にその国の法律で観光ガイド資格が必要であればそれを取る、ということになります。これは国によって異なっています。資格のない国もあれば、厳しい試験を通らないと資格がもらえないところもあります。ツアーオペレータに聞いてみることがよいかと思います。

 

 

 

Aは法律で決まっております。通訳案内業という業種になります。通訳案内業と言う
仕事は「通訳案内業(ガイド)とは、外国人を日本各地へ案内し、文化や伝統、生活習慣などを外国語を使って紹介するという仕事」です。この仕事をするには国家試験「通訳案内業(ガイド)試験」に合格し、都道府県知事の免許を受けなければなりません。

  対応言語は英語、フランス語を始め9ヶ国語あります。この試験は非常に難しく平均的な合格率は48%程度です。

 

ここで合格をしたら正規の資格ガイドとして外国人が来たときの観光ガイドとしての仕事ができるようになります。一般的には外国人を受け入れている旅行会社と契約をする、あるいはフリーランスに仕事を貰うということが多いようです。

 

非常に難しい試験ですが、現在ビジットジャパンキャンペーンを実施している国としては、今後予想されるガイド不足ということを理由に見直しを検討しています。現在の難易度の高い試験は、合格率が緩和されることが予想されます。
さて、いくらぐらい貰えるかということですが、平均的な日当は3万円ぐらいです。添乗員に比べてかなり高くはありますが、仕事がいつもあるという保証がないため、海外に出る添乗員をもかねている方も少なくありません。

  

   

 

 

(4)各国政府観光局

 

日本には数多く各国の観光局があります。このようなところで働くことも観光産業に従事するということになるでしょう。ただし、このようなところは定期採用をするということはほとんどありませんから、こまめに連絡をとり欠員ができたときの補充がないか確認をすることが必要です。よくジャパンタイムズなどに募集広告がでます。こまめに英字新聞を読むようにしましょう。
ただしこのようなところは新卒者はあまり採用しません。大半が中途採用ですので、一旦他の仕事につきながら、機会を待つということになるかと思います。

 

 

英国政府観光庁   

 

カナダ観光局    

 

グアム政府観光局  
 
香港政府観光局
 
・ 台湾観光協会東京事務所

 

   
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